創立以来、国内外 25 余りの国と国内 47 都道府県で 2500 件を超えるプロジェクトを 350 人以上の建築家やデザイナーと協働し手掛けてきました。
「神戸には地震が来ない」という安全神話が定着していた90年代初頭の神戸では、耐震化工事はほとんど行われないまま都市計画は進められていました。
そういった情勢の中でも、TiSのクオリティスタンダードにおいて、あくまで偶発的な自然の力に備えて構造設計されたのが、兵庫県三田市のマイカル三田ポロロッカ(現在は山西福祉記念会館)です。
約6000㎡の巨大ガラスループで覆われたこの建物には地震時に各ガラスの揺れを吸収する3ヒンジシステムを導入し、地震の応力を受け流す構造が考案、採用されました。そして竣工から2年後に発生した1995年阪神淡路大震災においては3ヒンジが効果的に稼働し、被害は可動部の仕上げ材の脱落と一部支承部付近の損傷にとどまり、ガラスは一枚も割れませんでした。
東日本大震災においても無被害、大船渡リアスホールは災害拠点となりました。
過去に観測された日本の大地震においても、最小限の被害に留まったTiSプロジェクトについてはこちらを参照下さい。
TiSはあらゆる地域の多種多様な素材での設計実績があります。それぞれの素材の力を最大限に生かすことで長寿命の構造を目指してきました。私達は、構造デザインの本質とは、その場においてデザインされた素材と骨格が、より長い時間を刻むことができる空間を実現すること、素材の性能を引き出すことであると考え、素材と空間を結ぶデザインに挑戦しています。そして、建築空間の骨格の寿命に最も大きな影響を与えるのはJOINT(人間でいう関節)であり、素材が可能な限りの時間を刻むためには、JOINTの性能こそが最も重要であると考えています。
私たちは感覚的なデザイン行為を定量的に明らかにする方法として、空間と骨格の認識を表す関数「FESD」=空間デザイン認識関数を用いています。 左辺≧右辺 となるデザインで、法が定める建築性能を満足すること、クライアントの要求性能を満たしていることを確認しながら設計を進めます。
全フロアの構造基本図面(伏図、軸組図)
全フロアの平面配筋詳細図
最短施工時間の図面
仮設を最小にする工事計画図
工事コストの監修
各種工事要領書の確認・承認
工事工程表の確認・承認
構造設計図、施工図に基づく現場検査
鉄骨工事の現場検査
完成図の確認・承認